金利の利上げ・利下げが通貨や株式に与える影響の仕組み(ファンダメンタルズ分析)

現在、日本では銀行に預けていても金利はほとんど付かない。

国債とか金利とか言葉は聞いたことあるけど

預けたらお金が増えたりする?くらいのイメージでなんか良く分からないって人は多いと思うので、自分の備忘録としながら分かりやすく説明します。

国債とは?

国債とは「国の借金」です。例えば上の画像で言えば、『日本』が『アメリカ』にお金を貸し、アメリカは『国債』というものを発行します。その後日本は一定期間後に国債を償還し、利子付きでお金を返してもらいます。アメリカはすぐに財源としてお金を使えますし、日本は一定期間後、返ってきた金額+利子でお金が多くなって返ってくるのでラッキー!といった形になります。

前提として日銀と銀行の関係性は

日本銀行は銀行の銀行。銀行が持っているお金を日銀に預けることで利子がもらえます。
例えばM銀行が日銀に100万円預けたとします。もし金利が1%だとしたら、翌年1万円もらえて101万円になります。その1万円を企業に金利10%で貸し出した場合、返ってくる時には1万1000円になります。銀行はこうやって利益を上げていることが前提となります。

不景気到来。もし日銀が「利下げ」すると

分かりやすく不景気から見ていきましょう。日本が不景気になると、日銀は「利下げ」を行います。これは言わば各銀行が日銀にお金を預けても、金利がほぼもらえない形になります。銀行は日銀に預けるメリットがないので、お金を企業に貸し出すようになります。そうすることで企業はより設備投資などにお金が使えるようになって、景気が良く(=会社がうまくいき株高に)なります。そして世の中にたくさんお金が出回るので、通貨の価値が下がり、「通貨安」になります。これを金融緩和といいます。

景気回復からのインフレ。「利上げ」でバブル防ぐ

金融緩和が功を奏し、徐々に景気が良くなり物価が上がってきました。コーラが1本100円で飲めていたのに、気づけば1本1000円になってしまっていました。これに歯止めをかけるため、お金の量を減らさなければいけません。

日銀は「利上げ」を行います。そうすると、今まで各銀行は企業にお金を貸していたのを止め始めます。リスクが少なく、金利も高いとなれば安全にお金を守れる日銀に預けておいたほうが得になります。そうすることで世の中に出回るお金の量が減り、企業は湯水のごとくお金を使えなくなるので「株安」になります。通貨の価値は上がり「通貨高」になります。

次回はそれでも金融緩和がうまく行かなかった場合の「買いオペ」「マイナス金利」、金融引き締め時の「売りオペ」を話します。

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