俺みたいなアホでも分かるように噛み砕いた貸借対照表(BS)の話:その2

前回の貸借対照表が自分の言葉であまりまとまっていなかったので腑に落ちず、簡単な例えを出しながらもう一度復習してみます。

100万円でタピオカ屋を起業!

けいた氏はタピオカが好きなあまり、アルバイトで稼いだ100万円を元手にタピオカ屋を起業しました。この場合、貸借対照表(BS)の借方は現金100万円、貸方は自己資本100万円となります。この場合誰にもお金を借りたりしていないので、自己資本比率は100%です。

タピオカを仕入れると…

さっそく、台湾の工場からタピオカを50万円分購入してきました。現金100万円のうち、50万円を使って購入したので現金は50万円に減りますが、タピオカの在庫として50万円が借方に入ってきます。現金50万円もタピオカ50万円分も自分の持ち物なので貸方の資本は100万円のままです。

はじめての利益!

おかげさまで購入したタピオカ50万円分が全て売れ、70万円の現金になりました。利益が20万円出たので、借方は手元に残っていた50万円と、今回手に入った70万円を足して120万円となります。自分の資本は100万円だったので、20万円が利益となります。貸方の合計は120万円となります。

欲張ってしまった彼は…

タピオカ屋ちょろいやんけー!と欲張った彼は、銀行から200万円を借り入れ、全て使って工場からタピオカ200万円分購入します。自己資本比率は、自分が元から持っていた120万円÷(自己資本120万円+借り入れ200万円)=37.5%となります。

こうならないように

せっかく200万円分買ったタピオカが全く売れず、全て腐ってしまいました。こうなると債務超過となってしまいます。こうならないよう気をつけたいですね。

貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)の関係

2019年4月の時点での貸借対照表(BS)は、現金120万円、利益20万円、資本100万円でした。

2019年4月〜2020年03月の期間の損益計算書(PL)から当期純利益が22万円だったとすると、

2020年4月の貸借対照表(BS)は、現金142万円、利益22万円(PLより)、2019年4月での利益20万円、資本100万円となります。

まとめ

貸借対照表(BS)は1時点でのキャッシュがどれだけあるかを示すもの。
損益計算書(PL)は1年間でどれだけ利益を残せたかの結果を測るもの。

となります。

俺みたいなアホでも分かるように噛み砕いた損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)の話:その1

会社を立ててもう4年になりますが、経理に任せっぱなしで決算書もちゃんと読めないのはマズいと感じ、1から学んでいくことにしました。

後で読み返しても分かるように、マジで小学生でも分かるレベルで噛み砕いて残しておこうと思います。ではスタート。

難しい言葉で言うから分からなくなる。単純に「成績表」だと思えばいい。

あなたは「タピオカのお店」を経営しています。ブームに乗っかり、お店も順調です。

ここで2つの成績表があなたに届きます。一つは「損益計算書(PL)」「貸借対照表(BS)」。PLとかBSとか英語が並ぶと訳分からなくなるので、『(PL)プルッと損益』『(BS)ブスと貸借』と勝手にゴロを付けて覚えました。

プルッと損益計算書(PL)とは?

損益計算書(PL)は『1年間の年間成績表』みたいなもので、期間内にどのくらい利益が出たのかを測るものでしたね。細かく見ていきましょう。

売上高

タピオカ屋の店長であるあなたは、非常に優秀。たくさんのタピオカドリンクを販売して売上を100万円手に入れました。⇒売上高

売上高売上原価=売上総利益

でもタピオカドリンクはタダでは作れません。本場台湾から仕入れてきたタピオカの素、オシャレなロゴ入りの透明カップなどで原価が掛かります。原価として20万円かかっていました。売上高100万−売上原価20万=80万円が「売上総利益」となります。

売上総利益販管費=営業利益

自分一人でタピオカドリンクを抱えて、路上で売るなら販管費は掛からないのかもしれませんが、インスタ映えしそうな外観のお店を借りたり、アルバイトを雇えば当然支出が生まれます。それを販管費と呼びます。お店の家賃が10万円、アルバイトに10万円で合計20万円販管費が掛かりました。売上総利益80万−販管費20万=60万円が「営業利益」となります。

営業利益+(営業外収益営業外費用)=経常利益

実はお店を立ち上げるにあたり、銀行からお金を借り入れていました。なのでお金を毎月返していっています。もちろん借り入れには利息が掛かります。「営業=この場合タピオカドリンクを売ること」とは直接的に関係のない支払いを『営業外費用』といいます。

また、インスタ映えしそうと聞きつけたモデル事務所がタレントの撮影を店内で行いたいということで、場所を貸し出しました。これもタピオカドリンクを売るという営業とは直接的に関係のない利益なので、これを『営業外収益』といいます。

『営業外費』である毎月の利息が3万円、『営業外収益』である場所貸出の利益が1万円でした。営業利益60万−営業外費3万+営業外収益1万=58万円が「経常利益」となります。

経常利益+(特別利益特別損失)=税引前当期純利益

ある日突然、ドリンクを入れる機械が壊れてしまいました。ドリンクの機械は50万で購入し、1年で10万円ずつ5年かけて減価償却する予定でしたが、4年目で壊れたので残り10万円分の損となりました。これを『特別損失』といいます。また、タピオカデリバリー用に購入した25万円バイク(1年で5万ずつ5年かけて減価償却)を2年使って売ったところ、20万円で売れました(25万円−2年の減価償却10万円=15万円の価値のものが20万円で売れたので、5万円の利益)。これを『特別利益』といいます。

『特別損失』であるドリンクの機械の減価償却の残り(固定資産除却損)が10万円、『特別利益』であるバイク売却が5万円でした。経常利益58万−特別損失10万+特別利益5万=53万円が「税引前当期純利益」となります。

税引前当期純利益法人税=当期純利益

日本国内でお店を開いているので、もちろん税金を払わないといけません。税金に支払う額が25万円でした。税引前当期純利益53万−法人税25万=28万円が「当期純利益」となります。

手元に残ったお金は…?

当期純利益が実際1年間の間で手元に残ったお金です。これがマイナスだったら「どの段階でお金を使いすぎているか」を洗い出し、改革していく必要があると分かります。このタピオカ屋は順調そうですね。

上記の例は支払った額などの数値は適当に入れているのでツッコミどころがあるかもしれませんが、とりあえず大枠はこのような形で覚えると覚えやすいなと思い書いてみました。

お金の勉強は義務教育でほぼ学べない日本。気づいた今からでも勉強していく必要があると感じています。「その2:貸借対照表について」も随時時間を見つけて更新していきます。

さて、そんなみんな大好きタピオカドリンクですが、もっとタピオカを摂取したくなる曲を良ければ聴いて下さい。ビバラッシュで「タピってチマチョゴリ」。

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